2010年5月13日木曜日

将たる者

毎回嘆息することばかり書いていて我ながら嫌になるが、「5月末」を連呼していた鳩山首相がとうとう「6月」を口にし始めた。

ここ数日、閣内からは5月決着論に異を唱える声が出てくるようになってきていた。

曰く
5月までに決着することが重要ではない。内容が重要である。
とか
自民党だって13年掛かったんだから、手品みたいにできるわけがない
とか何とか…

誰も5月なんて言っていなかった。沖縄もアメリカも国民も。
言っていたのは総理自身だ。

大事なことだ。拙速にやって良いことは何もない。どういう考えから5月末と連呼していたのか凡人には見当も付かないけれど、ふか~~~い考えがあってそう言っていたのだろうと思っていたら(思っていなかったけれど)、実は深い考えも腹案も勝算も見込みも、何もなかったようだ。

そして今日になって、こうなってしまったことについては何も述べず、当たり前のように「できなければ6月に入ってもやる」みたいな決意表明をしているようだ。

この人の言葉は嫌悪感を覚えるほど軽い。

そして、こういう右往左往を見ていてある昔の逸話を思い出してしまった。

嘘か本当か知らないが、北条氏政が食事の時、ご飯に汁をかけて食べていたが、途中で汁がなくなってしまい、汁をつぎ足して食べているのを見て、父親の北条氏康が「飯の量に見合う汁の量も量れないのでは、とても一国を守ることはできないだろう」と嘆息したとか。そしてこの父親の不安は的中し、北条家は氏政の代で滅ぶことになる。

....

日本がこうならないことを祈るばかりだ。

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